Lua成果物について
動機
AC音ゲーは同じ曲を同一プレイヤーが繰り返し遊ぶ事が多いが、創作譜面は数が大量にあることと、公式というブランドが無いことにより話題性・信頼性が欠けるため、一度遊んでそれきりになることも珍しくない。その為創作譜面は公式譜面よりも初見殺し要素が厳しい目で見られることが多く、BPM変化及び停止ギミックに関して折角ある楽しさがこの環境により殺されてしまっているという現状がある。これは非常に勿体無いので、どうにかして楽しめるようなものにしたいと思い、本Luaの製作に至った。
ステップマニアでの現状
上記の問題点を解決する手段として、比較的主流なもので二つの手法がある。マインとスタッターギミックである。
マイン
踏んではいけないノーツを停止やBPM変化の箇所に配置することによりプレイヤーにあらかじめ伝えておく手法
スタッターギミック
譜面停止と同じ箇所にBPMを一時的に加速させるギミックを配置する事で、ノーツ同士の間隔・色をを停止していない時と同じ表示と停止の演出を両立させる手法
どちらも容易に実装できる。ただ、これらには問題点がある。
マインの問題点
- 通常ノーツと誤認し踏んでしまう事がある
- 「踏んではいけない場所」という譜面の情報量が増えるため、ギミックを認識しやすくする一方でノーツの認識力を要求してしまう
- 「何かあるな」とプレイヤーに察させる事はできるが、それが何なのかはその箇所を通過するまで分からない
- 他の用途で使われるマインと区別がつきにくい
スタッターギミックの問題点
- 加速ギミックとセットの為、目押しによる判定がとりづらくなる
- 加速演出によりプレイヤーの感覚を従来の停止演出による感覚とは異なるものに変えてしまう
- 普段からノーツの色をあらかじめ認識しつつ踏んでいる人でなければ、停止箇所で結局不意打ちを食らう
どちらも、譜面の性質を少なからず変えるものである。
目指すもの
つまり、あらかじめプレイヤーに認識させつつ、かつ譜面の性質を変えないものであれば良い。例えるなら、道行く車に道路の状況を知らせる案内板のようなもの(?)。Luaならそれができるはず。
出来たもの
…というわけで、これらの問題を解決するLuaを実装した譜面を、ひさくんさん主催イベントのクソフマス2020にて提出致しました。 http://gamecenter-hisakunchi.blog.jp/archives/24004903.html
成果物はこちらになります。
#クソフマス2020 投稿譜面その2
— finga (@spanish_ESP16) 2021年1月5日
曲名:Bloody Marquis 枠:ソフラン
BPM変化・停止箇所に目印をつけたLuaが動作する譜面になっています。このLuaの完成にはとっても苦戦いたしました…。ご協力いただいたぱらふさん、FSM_CATさん、てねのさん、およしさんに感謝いたします。https://t.co/vSqyAN8xwH
これによって、譜面の性質を変えることなくギミックをプレイヤーに伝える事ができるようになりました。今後の譜面投稿イベントではこのLuaは標準装備で出したいと考えています。
最初に提出した時は非常に重く、どうにか軽く出来ないかと大苦戦しておりましたが、およしさんのご協力により、実用レベルのものが出来上がりました。
この場をお借りしてお礼申し上げます。#クソフマス2020 のBloody Marquisの処理落ち問題勝手に解消してみたんで誰か試してみてー(FGフォルダのdefault.luaを_default.luaとかに名前変えてから置き換えてください)https://t.co/KXHftBfTIG
— オヨシ🍐(A.C) (@waiei) 2021年1月3日
またLuaの出番は少ないですが、こちらでも同様の物を採用しています。
遅くなりましたが、クソフマス2020に投稿した譜面を紹介します。
— finga (@spanish_ESP16) 2021年1月5日
曲名:ウエサカダイナミック 枠:まともhttps://t.co/psi17LuzKg
この曲に仕込んだちょっとしたLuaに大苦戦し、今日の公開となりました。このLuaはもう1曲にも使用しており、そちらでは割とガッツリと機能しています。
今後も色々と新しい機能をつけて、汎用性の高いLuaにしていきたいと考えています。 いろんな方が簡単に使えるように、配布も予定しております。 頑張ります!!!